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カラビナテクノロジー発・アクセシビリティ向上支援サービス「tra11y(トレイリー)」の2025年をふりかえる

リタ

リタ

エンジニア兼ライフコーチ

tra11yのキービジュアル

※ このブログは「アクセシビリティ Advent Calender 2025」の8日目の記事として書いています。

こんにちは! アクセシビリティチームのリタ(lita)です。 気づけば2025年も師走に入り、今年も残りわずかとなりました。

皆さんにとって、2025年はどんな一年だったでしょうか?

私のカラビナテクノロジーでの一年をふりかえると、思い浮かぶのは、なんといってもアクセシビリティに関する数々の取り組みです。

このブログでは、2025年に社内で進めてきた活動を時系列でふりかえりながら、それぞれの“点”が今の「tra11y」へとどのようにつながっていったのかをまとめていきます。

①輪読会の開催

アクセシビリティチームのデザイナー・ミントさんが主導し、2024年3月からスタートした輪読会。

Slack上でミントさんが輪読会の呼びかけをしている様子

これまで以下を対象にしてきました。

現在はウェブアクセシビリティのバイブル的書籍である「Webアプリケーションアクセシビリティ」を課題図書にしていて、2025年1月から2025年12月現在までの実施回数が25回となりました。

これまで開催した輪読会のまとめNotionのキャプチャ(全25回)

その場で書籍を読み上げながら、気づきや議論になった点をNotionにまとめるスタイルで進行しています。

ディレクター、デザイナー、エンジニア(フロントエンド、モバイル)と多職種が参加しているため、それぞれの職種ならではの視点が加わることで、議論に広がりが生まれるのもこの輪読会の魅力です。

現在は全体の約 2/3 まで到達。2026年3月の完読を目指しています。

②アクセシビリティチームの発足

2025年5月、満を持して、社内にアクセシビリティチームが発足しました。

tra11y_thumbnail

チーム誕生の裏側やメンバーの想いについては、下記のインタビュー記事をご覧ください。

誰もが使いやすいものを、日本でも当たり前につくりたい! アクセシビリティ向上支援チーム tra11y(トレイリー)誕生秘話 https://karabiner.tech/blogs/tra11y

インタビュー当時は事業部内プロジェクトとして発足したチームは2025年12月現在、「アクセシビリティユニット」として正式な組織へと昇格し、活動を広げています。

③社外研修への参加

アクセシビリティチームのメンバー4名で、株式会社ディーゼロさんの「制作者のためのアクセシビリティ研修」を受講しました。

株式会社ディーゼロの「制作者のためのアクセシビリティ研修」の資料の表紙

受講の様子や学んだことについては、下記のレポートにまとめています。

「制作者のためのアクセシビリティ研修」受講レポート(株式会社ディーゼロ) https://karabiner.tech/blogs/accessibility-training-report-d-zero

④社内勉強会の実施

研修で得た知識を社内に還元するため、これまでに以下の社内勉強会を開催しました。

  • 2025年7月31日開催「アクセシビリティ基礎&メリット」(ミントさん)
  • 2025年8月8日開催「アクセシブルなデザインで、ユーザーとの接点を増やそう」(ジョッティさん)
  • 2025年9月1日開催「アクセシビリティをチェックしてみよう」(リタ)

延べ40名以上が参加し、アンケートでは約8割が「業務に役立てられそう」と回答しました。

今後はエンジニア向けの勉強会も予定しており、後日こちらもレポート記事として公開予定です。

⑤ガイドラインの整備

有志が集まり、社内向けアクセシビリティガイドラインの作成も進めています。

Notionでまとめている社内向けアクセシビリティガイドラインの目次

WCAG の解説書や他社ガイドラインを参考にしながら、達成基準ごとの「目指したい状態」や「具体的な対応例」を、使う側にとって理解しやすい言葉で Notion にまとめています。

カラビナテクノロジーは受託開発が中心のため、

要件定義設計実装運用

といった工程ごとに押さえておくべきポイントを構造化しているのが特徴です。

社内向けにWCAG 2.0 3.1.1 ページの言語をガイドラインとしてまとめたNotionページ

現時点の進捗は約1/3。 WCAG 2.0 A の優先度の高い項目から着手しており、年度内の完成を目指しています。

また、チェックリストや開発時の推奨構成の整理など、ガイドラインと関連する取り組みも順次進めていく予定です。

⑥アクセシビリティ向上支援サービスのリリース

2025年10月1日、カラビナテクノロジーはアクセシビリティ向上支援サービス「tra11y(トレイリー)」を正式リリースしました。

アクセシビリティ向上支援サービス「tra11y(トレイリー)」のキービジュアル

tra11yサービスサイト https://tra11y.karabiner.tech/

リリースブログ https://karabiner.tech/news/tra11y

プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000076802.html

「アクセシビリティで、すべての人に、つながる道を。」をコンセプトに、アクセシビリティチェック・診断、既存サイトの改善、新規システム構築、ガイドライン作成など、お客様の状況に合わせて幅広くご支援します。

ご相談は常時受付中です。 案件化前でもお気軽にお問い合わせください。 https://tra11y.karabiner.tech/#form

⑦アクセシビリティカンファレンス福岡2025の開催

2025年12月6日(土)、アクセシビリティカンファレンス福岡2025が開催されました。 今年の実行委員長は、カラビナテクノロジーのミスティこと中村が務めています。

アクセシビリティカンファレンス福岡2025のトップイメージ

現地・オンライン合わせて420名以上が参加し、当日は大盛況! カラビナテクノロジーもシルバースポンサーとして協賛しています。

アクセシビリティカンファレンス福岡2025のシルバースポンサー

現地ではポスターの掲示とチラシの配布も行っていました。

アクセシビリティ向上支援サービス「tra11y(トレイリー)」のポスター

アクセシビリティ向上支援サービス「tra11y(トレイリー)」のチラシ

また、同じ福岡を拠点とする ディーゼロさん発行の「ウェブアクセシビリティってなに?」では、アクセシビリティに取り組む仲間として、カラビナテクノロジーのロゴも掲載いただきました!

株式会社ディーゼロ発行のアクセシビリティ冊子「ウェブアクセシビリってなに?」の表紙

カラビナテクノロジーのロゴが掲載された株式会社ディーゼロ発行のアクセシビリティ冊子「ウェブアクセシビリってなに?」の裏表紙

なんとこちらの冊子、 CC BY-SA 4.0 ライセンス でデータが公開されています。 アクセシビリティの概要と基礎について知りたい方は、下記のリンクよりご覧ください。 https://www.d-zero.co.jp/porta11y/about_a11y.pdf

アクセシビリティカンファレンス福岡2025については、後日参加レポートを公開予定です。 こちらもどうぞお楽しみに!

まとめ

ここまで、カラビナの2025年におけるアクセシビリティの取り組みをご紹介してきました。

アクセシビリティカンファレンス福岡2025のキャッチコピー「つながるせかい」を重ねて一年を見つめ直すと、社内で積み重ねてきた小さな“点”の活動が、少しずつつながって“線”となり、さまざまなご縁へと広がっていった一年だったと感じています。

ありがたいことに、「tra11y」のリリースと同時期に新たなアクセシビリティ案件のご相談もいただき、良い追い風を感じるスタートを切ることができました。

2026年も、社内外ともにアクセシビリティ界隈をさらに盛り上げ、「つながるせかい」を広げていけたらと思っています。

カラビナテクノロジーでは、アクセシビリティ領域で協業いただけるパートナー様も募集中です。 すでに取り組まれている方も、これから始めたい方も、ぜひ一緒にアクセシビリティの輪を広げていきましょう!

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