OMO戦略を加速させアプリ売上1.4倍へ!ユナイテッドアローズのアプリ開発
株式会社ユナイテッドアローズ
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「UNITED ARROWS」などのストアブランドを展開し、高感度かつ高付加価値なライフスタイルの提供を目指す株式会社ユナイテッドアローズ。同社では、中期経営計画の柱であるOMO(Online Merges with Offline)推進戦略の一環として、公式アプリの大規模リニューアルを実施。カラビナは、iOS/Androidアプリの開発を担当しました。
※Online Merges with Offline:実店舗とデジタルを融合させ、顧客体験を向上させる取り組み
※本プロジェクトはBIPROGY社のOmnibase for DIGITAL’ATELIERの会員アプリサービスをもとに当社とBIPROGY社が協働で実施したものになります
オンラインと店舗体験をシームレスにつなぎ、LTV向上に寄与するアプリの再設計へ
同社から寄せられた要望は、大きく以下の2点で、具体的な要求仕様は約200件ありました。
・画面遷移の操作スピードを上げたい
・オンラインと店舗それぞれのお客様のお買い物体験を向上させたい
同社の公式アプリ開発を以前から担当させていただいていた立場から、これら全ての要望をスピーディに実現させるためには、開発の進め方を工夫する必要があると考えました。
市場変化に素早く対応すべく、3段階リリースでの開発を提案
同社の納期要望は1年先のリリースでしたが、1年もあれば、EC業界の変化、ユーザーから求められることも変わってきます。”アプリは改善し続けるもの”という考えから、今回はウォーターフォールでの開発を3段階に分けたリリースを提案。2023年12月〜2024年1月にかけて、要求仕様の確認を行いながら、具体的な3段階リリースの内容とリリース時期を確定させていきました。

プログラムの再設計で、アプリの動作速度向上へ
以前のアプリは、WebView主体のアプリで、動作や表示速度に課題があったため、今回の開発では、ネイティブアプリ化と速度向上を意識した設計・開発を行いました。
既存プログラムは、開発スピードや保守性を担保しづらい状態となっていたため、本プロジェクトでは本格的な開発に着手する前に、最新技術を取り入れつつ、プログラムの再設計・リファクタリングを行うことにしました。プログラムのモジュール構成やアーキテクチャについてもメンバー間で議論を重ね、実装しやすさ、分かりやすさを意識しつつ、複数人で並行した機能開発ができるように、また、実装方針や実装内容が担当者によってブレないようなプログラムの基盤を確立させました。
速度改善については、WebViewからネイティブ化するだけでも表示速度は上がりますが、より高速化できるように、通信処理の並列化やアプリ内の通信データキャッシュを行うような設計・実装を行っています。
ユーザー視点を第一に、開発しながら改善提案する
開発中に画面遷移や表示内容に違和感が生じた場合は、すぐにチームで議論し、簡易デモを作成して改善策を検証。その結果をクライアントへ提案し、対話を重ねて操作性を磨き込みました。
このプロセスは一時的に工数を増やしますが、課題を早期に解消できるため、最終的には“使いやすいアプリをより早く”ユーザーへ届けられます。問題点を先回りで摘み取ることで、プロジェクト全体の効率も向上しました。
カラビナでは、開発者が一番目のユーザーであることから、ユーザー視点を持って開発を行うことを意識して取り組んでいます。
段階的な改善による成果と今後の展開
今回の一連のリリースを通じて、ユーザー体験と機能性を大幅に強化することができました。
速度改善やUI刷新に加えて、店舗でのアプリ活用を促進する店内モード、一人ひとりの嗜好に応じたパーソナライズ機能、パスキー対応など、技術面でも多岐に渡る機能を実現しています。
その結果、本プロジェクトを通して得られた成果は以下の通りです。
・表示速度改善により、商品閲覧数が改修前比147%に増加
・アプリ経由の売上は堅調に推移し、1.4倍に増加
・アプリのレビュー評価は3点→4.6点へと大幅に向上
これらの成果に、カラビナとしても貢献することができました。
今後もUA様と協力しながら、アプリを改善し続けます。
また、最新テクノロジーを積極的に取り入れ、培った技術と知見でサービス価値を高めていきます。
クレジット
クライアント
株式会社ユナイテッドアローズ「豊かさ・上質感」をキーワードに、ファッションとライフスタイルを提案するセレクトショップを展開する同社。主力ブランド「UNITED ARROWS」をはじめ、「BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS」「UNITED ARROWS green label relaxing」など多様なブランドを運営。高感度な商品と丁寧な接客で幅広い世代から支持を集めています。中期経営計画では、デジタルとリアルの融合(OMO)を掲げ、顧客体験の向上に注力しています。
制作メンバー
アプリ開発: tsuru,mike,ryan,ben,shaun,luna, takataka,will,milmake,char,kamiyan
Web開発: jaguar,wasabi,teke, jiro,kimura,scott,bear
QA: kiki